こんにちは。HRの畑中です。
今回は、Enterprise事業部でプロダクトチームのマネージャー、そして「Graffer AI Studio」というプロダクトのプロダクトマネージャーを兼任する河治に話を聞きます。
本記事では(自身のキャリア、仕事観編)に続き、プロダクト開発組織づくりに関する具体的な取り組みの事例、今後作りあげたい組織像について紹介します。
Enterprise事業部 プロダクトチームマネージャー
「Graffer AI Studio」プロダクトマネージャー河治 寿都
東京大学大学院情報理工学系研究科修了。新卒で株式会社グリーにエンジニアとして入社。以降は越境EC、IoTベンチャー、ヘルスケア領域でTechLead, VPoE(Vice President of Engineering), EM(Engineering Manager)を歴任し、2025年4月よりグラファーに参画。「Graffer AI Studio」の開発に従事し、2025年9月よりEnterprise事業部プロダクトチームのマネージャーに就任。
潜在欲求に対して、積極的なアプローチ・試行を繰り返す
–現在、特に優先して推進している取り組みについて教えてください。
私はEnterprise事業部でプロダクトマネージャーを担当しています。現在は主に、自社専用の生成AI活用チャットサービス「Graffer AI Studio」の業務に従事しています。
「Graffer AI Studio」の業務においては、同プロダクトの利用促進を目的として『利用率向上プロジェクト』を立ち上げ、取り組みを進めています。
ユーザーがプロダクトを使い始める際のオンボーディング体験が十分なものではないと感じたことがプロジェクト発足のきっかけです。過去の経験も踏まえ、導入時の体験を改善しなければ継続利用につながらないと判断してプロジェクト化し、チームを編成しました。
チーム人数は4名で、ユーザー体験を設計する役割、設計を形にして改善を重ねる役割に分かれています。まずは「とにかくチャットを使ってもらう」ことを最優先に考え、使い始めるハードルを下げることを意識した開発を行っています。
7月上旬に始動したプロジェクトですが、すでに施策を1つリリースし、ユーザー体験向上に向けた開発・分析・改善のサイクルをスピーディーに回し始めています。
–そのほかにも重要な取り組みはありますか。
2025年6月より、高水準のセキュリティ環境で、企業向けに最新技術や話題の技術の実験的機能をいち早く提供する新たな取り組みとして「AI Labs」の提供を開始しました。詳細は6月25日に行った発表をご覧ください。
グラファー、最先端の生成AI技術を即座に業務活用検証できるプラットフォーム「AI Labs」を提供開始
この取り組みでは、顧客の状況を把握し、仮説を立てた上で、活用できる新しい技術を探し、機能を試験的に開発します。開発した機能は「AI Labs」上でリリースし、顧客が簡単に体験できるようになります。
私とエンジニア1人の体制に加え、AIコーディングも積極的に活用しながらスピーディーにアウトプットを出し続けられるような体制で推進しています。
–今「AI Labs」に注力している理由を教えてください。
(顧客自身が)本当に求めていることは、必ずしも言語化されているとは限りません。潜在的に抱えている課題やニーズがあるもののそれにまだ気づけていない、あるいはうまく言葉にできていないケースも多いと感じています。そうした潜在的なものは、実際に何かを体験してみないと気づけないことがほとんどです。
「AI Labs」では、仮説をもとにして開発した機能をいち早く顧客の前に出し、触れてみてもらうことでスピーディーな仮説検証を繰り返すことを大切にしています。
検証結果が良ければ本格的に開発や既存プロダクトへの実装を検討しますし、仮説と異なる結果が出たとしてもすべての試行と結果はグラファー独自の技術資産になります。
これからは「提供価値」「体験」に重心が移っていく
–今後に向けたビジョンや構想について教えてください。
Enterprise事業部では、次のようなVisionを掲げています。
Vision ––「はたらく」に余白を、

生成AIを活用した業務効率化はあくまで手段です。効率化によって生まれた時間の余白や解放された脳内メモリがあれば、人は新しいものごとを創造していくようになると考えています。私たちが提供するプロダクトは、その未来を実現するための一助でありたいと思っています。
このビジョンが作られた背景や想いについては、先日公開された市川の記事でも詳しく触れられています。
抜擢機会を活かし、変化・成長を続けたキャリア。Enterprise事業部 執行役員就任の裏側、今後のビジョンを聞く(前編)
また、サービス開発においては、「社員一人ひとりが、誰でも使いたくなる生成AIサービス」を目指し、ユーザーと近い距離で一緒に生成AIに慣れ親しんでいきながら、次のような点を重視して開発に取り組んでいきます。
誰でも簡単に、直感的に使える
特定の業務に適した設計で使いやすい
活用できる業務の種類が自然と増える
具体的には、(ユーザーが利用する中で)生成AI機能を通じて出そうとしているアウトプットのために必要な補助的情報がパッと出てきたり、他のユーザーの活用事例がすぐに参照できたりするような仕様にしていきたいと考えています。
–今後の開発組織における開発業務、技術開発に関して、どのようなことを重視していきたいと考えてますか。
これまでの話の中でも「スピード」の重要性には何度も触れてきましたし、それは今後も変わることはありません。一方で、これからはそれ以上に「提供価値」や「体験」に重きが置かれていくと考えています。私たちが提供している価値は、顧客が本当に求めているものなのか。そして、その体験は顧客の期待を超えるものになっているか。この視点がなければ、いくら技術サイクルのスピードを追求しても意味がないと思っています。
–今後はどのような形でメンバーとの協働を実現したいと考えていますか。
プロダクトを通じて顧客が求める提供価値、顧客の期待を超える体験を実現するためにはチームの力が必要です。
私はこれまでWebサービスを提供する企業やスタートアップ企業での経験を積み上げてきましたが、チームの中には自分に無い経験を積んできたメンバーがいます。自分が知らない領域の知見を持っている人ばかりなので、それをできる限り引き出していきたいと考えています。
そのために、チーム内では互いをリスペクトし合う関係性、情報認知の負荷を軽減していく施策等を重視していて、私自身もメンバーに対して「問いかける姿勢」を徹底しています。
–今後の開発組織や開発メンバーにおいては、生成AIをどのように導入・活用していきたいと考えていますか。
生成AIが登場する前は、エンジニアとしてレベルアップしようと思ったら自ら繰り返しコーディングしたり勉強会に行って学んだりしながら経験と知識を資産として貯めていくしか方法がありませんでした。
生成AIを活用することで学習負荷をクリアしやすくなってきた今、より必要性が増しているのは”顧客から”求められている価値を理解し、既存の知識と情報を組み合わせながらスピーディーに形にしていく力になります。そうなると、工程上の問題をいかに早く解消できるか、発想力や創造性を活かしてより良い解消方法を生み出せるかどうか、という点により一層人間の能力が試されるようになっていくと思っています。
現在のチームでは各メンバーが既に生成AIの活用に取り組んでいるので、存分に活用してみてもらいつつ、より良い発想、試行上の気づきがあればどんどん共有しあっていくチームでありたいです。
可能性を拡張し続けるチームであり続けたい
–今後の開発組織においては、どのような人材を採用し、どのようなチームを作り上げたいと考えていますか。
これまでのエンジニアリングでは、与えられた要求に基づいて課題に対応していくことが主流でした。一方、グラファーでは従来のエンジニアの役割を拡張していくような挑戦をしていきたいと考えています。他の職種や領域への染み出しを恐れず、生成AIを活用した挑戦を続けることで、「ビジネス観点に強く、コードも書けるエンジニア」になることも難しいことではありません。
これまでの内容に共感してくれる方の中に「自らの手で可能性を広げ続けたい」というモチベーションを持つ方がいれば、ぜひ一緒に可能性を拡張し続けるチームを作っていきたいです。
グラファーには、意欲を持ち、挑戦を続ける人には支援を惜しまない文化が根付いているので、上記のようなモチベーションを持つ方にはピッタリの環境があります。
–今のタイミングでグラファーに入社する方々は、どのような成長機会を得られると思いますか。
社会全体を見渡すと、今後生成AIを活用して生産性を高められる人、生成AIを活用して「価値」を生み出せる人材の価値が高まることは明らかです。これは、人間にしかできない役割でもあります。
これまでに触れたような文化、ミッションを持つグラファーの中で、バリューを行動指針として働き続けることで、自然と社会的価値の高い人材に成長していくことができると思います。
また、グラファーのプロダクトマネージャーやプロダクトデベロッパーにはさまざまな面のスキルや能力が求められ、「多能工」と表現することが多いです。こうした職種を全うするには、好奇心があることが最も大事。多様な知識、スキル、経験を身につけ続けることで自身の考え方が広がり、自分ごとに感じられる範囲も広がるはずです。
取材・執筆=株式会社ユニーク
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