2022.07.12 Tue

BizDevの仕事とは?グラファーが定義するBizDevの役割と魅力

こんにちは、グラファーのBizDevマネージャーの吉岡です。

約2年前にグラファーに参画し、入社当時はビジネス部門内で明確なチーム分けや役割分担が無く、できることは何でもやるという心持ちでさまざまな領域の仕事に取り組んできました。

最近は、グラファーのプロダクトを進化させながらより多くのお客様の課題解決に繋げていく取り組みや、新しい価値を提供できるような新たなプロダクトの創造に挑戦しています。

今回の記事のテーマであるBizDevという仕事は、企業によって定義や役割の濃淡が異なる仕事だと感じています。今回は、現時点のグラファーにおけるBizDevの役割や魅力を私なりにお伝えします。

BizDevの仕事とは?グラファーが定義するBizDevの役割と魅力

BizDevって何?

BizDev とはBusiness Developmentの略ですが、その役割の定義は非常に曖昧です。企業のその時の規模や事業フェーズ、またカルチャーによってさまざまだと思います。その中でも、グラファーの考え方と近いBizDevの一般的な定義、要素としては、以下が挙げられます。

  • 市場・社会への新たな価値の提供と、その仕組みづくり

  • 事業成長のけん引(事業の成長角度を変える)

業務の過程においてはパートナーシップ、時にはM&Aなどの手段など、社外との協力関係を駆使しながら新たな価値を創出し、事業拡大に取り組むことも重要だとされています。

グラファーのBizDevの役割、重要視する考え方とは

では、グラファーではBizDevをどのような役割に位置付けているでしょうか。

グラファーにおけるBizDevの役割は、「プロダクトの力で 行動を変え 社会を変える」という全社ミッションのもとで、地方自治体を中心としたお客様の「戦略的パートナー」となり、プロダクトの「資産価値を最大化」することです。

「資産価値の最大化」とは、目先の利益ではなく、常に長期的な視点を持ち、将来社会に大きな価値を生み出すことを重要視する考え方です。私自身がグラファーに参画してから、強く意識するようになった考え方でもあります。

「資産価値の最大化」は、グラファーのバリューにも含まれており、BizDevに限らず組織全体で大切にしている考え方で、メンバーに染み付いている大事なアイデンティティーだといえます。

どんなビジネスにおいても、事業の持続性という観点で、中長期目線が重要なのは当然ですが、私たちがいる領域であるスタートアップ、SaaS業界ではとりわけ重要です。少ないリソースを大きな価値につなげていくことや、資産価値を高めることが、ある意味、事業の存続自体に直結するような環境だからです。短期的思考に陥った瞬間に、成長は止まり、将来的な事業継続は成り立たなくなります。

「よりスケーラブルで多くのお客様に価値を感じてもらえることを、スピーディーかつリーズナブルに提供していくこと」が事業の根本であり、BizDevはその目線をもってお客様と接し、その声をもとに社内関係者と協力しながら事業を創って拡大させる役割を担っています。

BizDevの小寺と吉岡の二人。

BizDevの具体的な業務

概念的なお話が続いてしまいましたが、具体的にどんな業務があるのか、テーマごとに分類してご紹介します。

1. 既存プロダクトを通じたお客様の課題解決

お客様の課題発掘や共通課題の発見、解決策の提案、共通課題をもとにしたプロダクトの改善、新たなお客様の開拓などを通じて、より多くのお客様の課題を解決します。

  • お客様ニーズのヒアリング、課題整理、解決策の提案

  • インバウンド、アウトバウンドでの見込み顧客の獲得、折衝、調達・入札案件への対応

  • 既存プロダクトの進化拡張につながるインサイト発掘、課題の抽象化、共通課題の設定

  • お客様の課題解決を目的とした、社内外の関係者と協力体制の構築

2. 既存プロダクトの新規顧客群の発掘

既存プロダクトの市場を拡大する新たな顧客群の発見を通じて、事業拡大に取り組みます。

  • 既存顧客群の周辺や行政関連領域における新たな顧客群の発掘

  • 市場発掘につながる新たな課題や価値の発掘

  • 新規顧客群における新たな共通課題の設定やそれを踏まえたプロダクト開発への社内外の関係者との調整

3. 新規プロダクトの開発・事業化

行政およびその周辺領域、さらにそれにとどまらない幅広い業界における社会課題全体に向けた価値提供を目的に、新しいプロダクトの開発につながる課題発掘や新規プロダクトの市場投入、事業化に取り組みます。

  • 市場・顧客調査や国策動向などを踏まえた課題設定

  • プロダクト企画・設計の上で社内外と連携し、プロトタイプを作成、実証実験、効果検証

  • 事業性の評価、事業化のためのターゲティングや価格設計など


「資産価値の最大化」というバリューを重視しているため、お客様へのご提案段階で、グラファーのプロダクトを活用いただくことがお客様にとってどのような課題解決、価値発揮につながるか、というところを徹底して考えます。当社プロダクトを導入頂いた後、お客様にしっかりとご活用いただき、価値を発揮するところまでコミットできるか、という観点も大切にしています。

そのため、お客様の課題感に対して、私たちが必ずしも最適なパートナーではないと判断した場合には、率直にそのようにお伝えする場面もあります。それは、やはりお客様目線、中長期目線が重要と考えているからです。

もう一点、意識しているのがエンドユーザーに当たる市民や事業者に向き合うことです。よりスケーラブルに価値を発揮できるプロダクトを提供するためには、目の前のお客様だけではなく、その先の「市民や事業者の課題」に意識を向け、その解決に一緒に取り組んでいけるような姿勢が重要です。

BizDevの面白いところは?

BizDevの仕事の魅力は、これまで誰もチャレンジしたことの無い難題に挑戦できること、そして、既存サービスのさらなる進化と新規事業創造の両方に取り組める環境があることです。

ここ数年、国が主導する行政手続きの原則オンライン化の流れや新型コロナウイルスのまん延等による社会情勢の変化に伴い、オンライン化を通じた市民の利便性向上や職員の業務効率化、ひいては住民接点から行政保有データまでをつなぐEnd to  Endの業務プロセスの確立への取り組みが不可欠になっています。

日本では行政領域でSaaSを広めてきたプレイヤーがほとんどいないので、さまざまな課題解決に向け挑戦する中で分からないことや困難に直面した際、世の中に直接的な正解がありません。

そこで助けになっているのが、社内のメンバーです。グラファーにはさまざまなバックグラウンドのメンバーが集まっているので、おのおのの知見を活用したり、関連する他の領域、他の事業者の事例を参考にしたりしながら、柔軟に、貪欲に学び続けてお客様と向き合っています。私自身、難しくも非常に刺激的で魅力のある仕事だと感じています。

また、市場環境が変化してきていることや、当社プロダクトの導入自治体が100団体を超えてきたことで、当社プロダクトで解決できる課題だけでなく、その周辺領域にある課題の相談をいただけるようになっています。

既存プロダクトのさらなる進化、拡大の伸びしろも、新たなサービスの芽も見込まれていますし、また会社方針としても「両利きの経営」を掲げ、積極的にR&Dを繰り返し、チャレンジをしていくことを重視していますので、BizDevとして既存プロダクトの進化と新たな事業の創出という双方の側面で、サービスを育て、大きくしていくことで社会を変えていく機会があるというのもまた大きな魅力です。

逆に大変なのは?

現状、主なお客様は地方自治体で、お客様の意思決定の時間軸や判断の際にどんな力学が働くのか、などが民間のお客様と比べて特殊な場合が多いように思います。

目の前のお客様だけではなく、それを取り巻く周囲の環境などにもアンテナをはり、社内外の関係者ともうまく連携、コミュニケーションしながらお客様の課題解決に向き合っていく必要があるので、面白いところでもありつつ、これまでの経験則だけでは成果が出しづらいという意味で大変なポイントだと思います。その観点でもやはり、柔軟に学ぶ姿勢を持つことが不可欠です。

また、当社は行政領域でSaaSを広めるという新たなチャレンジの途上です。その高い山を登る過程での課題は山積しているので、日々新たな課題設定をして、その優先順位を決めながらチームメンバーが一丸となって取り組んでいるという状況です。

決められたことをやっていれば何かが成し遂げられるというようなことは一切無く、混沌(こんとん)とした状況の中で、自分自身で課題設定を行う、課題に向き合い意思決定をする、そういったチャレンジを楽しめる、過去にとらわれず新しい手法や考え方を学んで取り入れていける、そのようなマインドや実績が必要不可欠になってくると思いますし、そこに大きな面白みがあるとも感じています。

今後の展開

私たちは、行政 ✕ SaaSという切り口で、「日本の社会をプロダクトの力で変えていく」という壮大なチャレンジの途上です。どんなルートでその山を登るか、そこにどんな課題があるか、まだ全容は見えていない状態です。

マーケットとしては、国が掲げる「原則デジタル化」の流れや、ベンチャー・スタートアップの活用が後押しされていることを受けた、追い風のマーケットだといえます。一方で、世界的に見れば、日本のデジタル化は、対外的に大きく遅れを取っており、理想とのギャップはまだまだ大きい状態と考えます。

このような状況の中で、私たちは目の前にある喫緊の課題に取り組み、すべての行政サービスがデジタル上で完結する世界の実現に向けて、新たな事業の種まきや拡張にチャレンジしていきます。

自らの手で日本の行政をより良い方向に変えていける、その変化を日々体感できる、そのようなエキサイティングな環境の最前線に身を置いて一緒に大きな課題解決に挑戦してくれる仲間を、是非お待ちしています!

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