【実例公開】総合ディスカウントストア ミスターマックスが語る生成AI活用術〜ECサイトへの商品登録から物流センターでの活用まで〜

生成AIは、企業の業務効率化や生産性向上にどのような効果をもたらすのでしょうか。総合ディスカウントストアのミスターマックスは、生成AI活用を包括的に支援する「Graffer AI Solution」を本部の全部署に導入し、利活用を推進しています。今回、現場で生成AIを活用している担当者の皆様に座談会形式でお話を伺い、店舗からの問い合わせ対応、商品の破損状況の確認など、実際の活用事例について詳しくお伺いしました。

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今回ご紹介するユースケース

①店舗への指示などのメール文面チェック
②物流センターでの破損状況の分析
③ECサイトへの商品登録
④Excelでの数式、マクロなどの作成
⑤HTMLの修正

①店舗への指示などのメール文面チェック

――業務課ではどのような業務に生成AIを活用しましたか。

山元:店舗への指示や、お取引先へのメールの文面チェックに生成AIを活用しました。

――生成AIを活用したことで、どんな効果がありましたか。

山元:メールのチェック作業が、これまでよりもよりスピーディかつ分かりやすく行えるようになりました。これまでは店舗への回答や指示を記載したメールが長く冗長になってしまうこともありました。しかし、生成AIを活用することによって、文章の情報が整理され、重複している内容や不必要な表現を簡単に発見できるようになりました。テンプレートで出力方法を指定することで、出力形式に統一感を持たせ、最終チェックも行いやすいようにしています。結果として、メールがより簡潔で明確になり、現場での分かりやすさにつながっていると感じます。

DS事業本部 業務課 係長 山元 茂孝様

②物流センターでの破損状況の分析

――ミスターマックスやお取引先の物流を担うロジディアでは、どのような業務に生成AIを活用しましたか。

瓦田:物流センターで商品に破損が発生した際の、破損状況の確認や分析に生成AIを活用しました。

――具体的にはどのような形で業務に取り入れたのでしょうか。

瓦田:まずは、破損のあった商品の画像を撮影し、その画像データを生成AIに送信します。その後、AIが画像をもとに破損状況を客観的に分析した結果を確認し、業務に役立てています。

――生成AIを活用したことでどのような効果がありましたか。

瓦田:AIが出力した情報をもとに調査を進めることで、調査範囲を絞り込むことが可能になり、結果的に調査時間を短縮することができました。

破損状況に関するやりとりも、より建設的で効率的になりました。物流センターの現場では、一定の割合で破損が発生することがあります。このような際には、担当者が破損状況を確認して、仕入先などとコミュニケーションを取る必要がありますが、これまではイメージで会話を進めてしまうことで、曖昧さが残り、関係者間での納得感が薄い状況になることもありました。しかし、生成AIを活用することで、商品の破損原因や状態を客観的なデータとして提示できるようになりました。このような分析データをもとに現場での対応を進めることによって、仕入先や関係者とのより円滑なコミュニケーションにつながっています。

ロジディア 執行役員 企画推進本部 本部長 瓦田 善則様

③ECサイトへの商品登録

――ミスターマックスのオンラインショップを運営するEC運営課では、どのような業務に生成AIを活用しましたか。

白澤:プライベートブランドなどの商品をECサイトに登録する際の、商品紹介文の作成に生成AIを活用しました。

――どのような手順で紹介文を作成したのでしょうか。

白澤:まず、商品のパッケージやラベルの画像を生成AIに入力し、その画像から文字データを抽出してもらいました。その文字データをもとに、オンラインショップに登録するための魅力的な商品説明文案を作成するという流れで行いました。

――どのような効果がありましたか。

白澤:これまで手作業で入力していた際は、1商品あたり約10分かかっていましたが、生成AIを活用することで2分に短縮されました。その結果、業務を効率化することができました。

オムニ戦略部 EC運営課 課長 白澤 徳治様からのご提供資料

④Excelでの数式、マクロなどの作成

――人事部では、どのような業務に生成AIを活用しましたか。

濵田:人事戦略を考える際の壁打ちや、プレゼン資料のブラッシュアップ、メール文作成やアンケート設問作成時など、さまざまな業務に活用していますが、直近ではExcelの数式の作成に活用しています。今後はマクロの作成などにも広げていきたいと思っています。

――Excelの数式に生成AIを活用することによって、どのような効果が得られましたか。

濵田:これまで手作業や検索で対応していた数式の作成が効率化され、作業時間を大幅に短縮できました。Excelの数式は、従来はインターネットで検索して必要な情報を探し出すのに時間がかかっていました。しかし、生成AIを活用することで、貼り付けるセルに応じた数式を即座に提案してもらえるため、非常に効率的です。

――他にはどのような業務に活用していますか。

濵田:情報の整理や資料へのフィードバック、スライドのタイトル作成などにも活用しています。また、アンケート結果の分析やアイデア出しにも役立っています。生成AIのない頃には戻れないと感じます。

人事部 教育・採用課 濵田 佳乃様

⑤HTMLの修正

――広報課ではどのような業務に生成AIを活用しましたか。

丸山:コーポレートサイトの修正作業に生成AIを活用しました。

――生成AIを活用することで、コーポレートサイトの修正作業にはどのような変化がありましたか。

丸山:コーポレートサイトの修正作業にかかる時間が大幅に短縮されました。私自身はエンジニアではないため、これまで、タグの使い方や修正方法については、インターネットで調べながら作業を進めており、前例のないページの作成の際にはHTMLの作成に1~2時間ほどかかっていました。しかし、生成AIを活用することで、完成イメージに近いサイトのキャプチャ画像をAIに送信するだけで、必要なHTMLコードを出力してもらえるようになりました。このデータをもとに修正を進めることで、作業時間をわずか10分程度にまで短縮することができました。

――他にはどのような業務に活用していますか。

丸山:プレスリリース記事の校正、外部メディアに掲載される記事や原稿の添削にも生成AIを活用しています。広報の業務は文章を扱う機会が非常に多いため、生成AIはさまざまなシーンで役立っています。

財務部 広報課 丸山 佳祐様

今後はさらに、さまざまな機能を活用しながら生成AIを業務に役立てていく

――生成AIは、皆様の業務においてどのような存在ですか。

濵田:生成AIは、困ったりつまずいたりしたときに最初に頼る「第一の選択肢」になっています。以前は、困ったときにはインターネットで検索したり、周囲に相談したりすることが主な解決方法でした。しかし今では、「生成AIに聞いてみよう」という考え方が社内に浸透してきており、業務の中で自然に活用する場面が増えています。

――周囲のメンバーの変化として、何か感じることはありますか?

瓦田:部下が作成した文章を確認する機会が多いのですが、最近ではその確認作業が減少してきていると感じています。ささいな内容であれば、生成AIを活用することで、部下自身が解決できるケースが増えているのか、以前と比べて業務の効率化につながっていると思います。

――今後、活用していきたい機能はありますか。

濵田:「Graffer AI Studio」のテンプレート機能など、現在も社内でさまざまな機能を活用しています。今後は、一括処理機能なども取り入れ、さらに幅広い業務で生成AIを活用していきたいと考えています。また、これまで想像もしていなかった新たな業務への応用についても、引き続き積極的に検討していきたいと思います。

座談会の編集後記

今回の座談会を通じて、ミスターマックス様ではさまざまな部署で生成AIが業務に浸透している様子がうかがえました。特に、「生成AIのない頃には戻れない」「第一の選択肢になっている」という声からも、生成AIが業務を効率的に進める上で、まるで同僚の一人のような存在になっていると感じました。このような現場の声が自然に出るのも、DX推進を担う皆様が、社内での活用を丁寧に推進してきた成果だと感じます。今後も、私たちとしても伴走支援を通じて、より多くの業務に生成AIを活用いただけるようお手伝いしていきたいと思います。
(座談会ファシリテーター グラファー 吉岡翔子)

※文中の敬称略。撮影時のみマスクを外しています。所属や氏名、インタビュー内容は取材当時のものです。

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