グラファーでは「生成AIを企業でどう使えばいいか分からない」「生成AIによる成果が出ない」といった課題に対し伴走型の支援や研修、プロダクト開発を通じて一気通貫で支援します。生成AI活用でお困りの方はお気軽にご相談ください。
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目次
- なぜ、住民税決定通知書は手作業で転記しているのか
- 現場で発生していた非効率なフロー
- Graffer AI Studio に搭載されているGeminiを活用し、自動化を実現
- 取り組みの流れ
- 得られた成果
- 2025年時点における活用ポイント
- まとめ──生成AIで「現場主導の業務改善」を加速
なぜ、住民税決定通知書は手作業で転記しているのか
紙で届く住民税決定通知書は、自治体ごとにフォーマットが様々で、一般的なOCRで読み取ることが難しい状況でした。
実は2024年に一度、生成AIを活用してPDFから項目を読み取り、データ化することに挑戦したことがありましたが、精度が悪く結局手作業で修正する作業が多く残り、あまり効率化に繋がりませんでした。
現場で発生していた非効率なフロー
決定通知書の受領
各自治体からレイアウトも表記もバラバラな通知書を受領
一覧化(スプレッドシートへの転記)
市町村コード、宛名番号、受給者番号、氏名、各月の金額、合計金額などを手作業でまとめる
給与計算システムへのインポート
CSVで一括インポートするため、一覧用・インポート用と2種類のシートを手作業で整形
従業員への紙配布
最終的な通知は紙で配布。
実際の川崎市の企業向け住民税決定通知書:

特に厄介だったのが「自治体ごとの独自フォーマット」。
OCRで文字だけは抜けても、「項目名が違う」「金額の並び順が違う」「合計欄の場所がバラバラ」など、データ化を阻む課題が多く存在します。「標準フォーマットで統一できれば…」と思っても、自治体ごとに運用が異なるため、現場の自動化は進みませんでした。
Graffer AI Studio に搭載されているGeminiを活用し、自動化を実現
2025年になり大規模言語モデル(LLM)や生成AI関連の技術進化に伴い、高精度に情報を読み取ることができるようになってきました。そこで今年は、「Graffer AI Studio」に搭載されている「Gemini」を活用し、住民税通知書のデータ化・転記の自動化に再度挑戦しました。
ポイントは「必要な情報だけを抜き出す精度」と「データの正規化・構造化」です。
取り組みの流れ
Graffer AI Studio のGeminiを活用しOCR・項目抽出
PDFを分割してアップロードし、「この項目をこの順で抽出して」とプロンプトで指示します。市町村コード、宛名番号、指定番号、氏名、各月の金額、合計金額など、必要な情報のみを最短15分で抽出できました。
正規化と自動チェック
抽出データをさらに「項目名・型・桁・全角半角」へ一括整形。月次の並びや合計金額の自動チェックも実装しました。
最終アウトプットをExcelへ
整形されたデータはそのままエクセルへ出力。こうすることで、給与システムへのインポートもスムーズになります。

得られた成果
4~5時間かかっていた工程が、約1時間に短縮(約75~80%の削減)
GeminiによるOCR抽出精度は約95%(ただし「0/8/3」の判別や、画数の多い漢字は重点チェックが必要)
Geminiが読み取り不能な箇所は「読み取れませんでした」と出力するようにしたことで、ダブルチェックポイントも明確に
2025年時点における活用ポイント
人が行う時と同様、誤りは発生するため完全自動化だけに頼らず、
生成AI・OCRで“必要な情報だけを高精度で抜き出す”
Graffer AI Studioで“正規化”と“AIによる自動チェック”を徹底
不明点・エラー箇所は人間が“ダブルチェック”で最終確認
この組み合わせが、現場で「時短」と「品質」を両立する最適解です。
まとめ──生成AIで「現場主導の業務改善」を加速
住民税決定通知書のような“バラバラな書式”も、生成AIとGraffer AI Studioの併用で「実用レベルの効率化」が現場担当者自身で実現できる時代になりました。
今後は、異動届のような定型文書の生成やワークフロー全体の自動化も視野に入れ、さらに業務改善の幅を広げていきたいと考えています。
バックオフィス業務における紙や非定型フォーマットの処理にお悩みの企業ご担当者様、ぜひ一度グラファーまでご相談ください。
文:ゴーシュ 凜 / 図:望月 麻由
