2021.05.31 Mon

「1億2700万人に使われるサービスを作る」toB出身のエンジニアが行政システムを作るワケ

「固そう」と言われることもある行政分野を、転職先に選んだ柴田さん。グラファーではエンジニアチームの主力として、周囲からは「常に質の高いアウトプットを出す、なくてはならない存在」だと言われています。柴田さんはなぜ、ビジネス向けプロダクトを経てグラファーに転職したの?広報兼BizDevの本山が話を聞きます。

【今回話を聞く人:柴田 裕史】大学卒業後、業務システム大手であるワークスアプリケーションズでSaaS型会計プロダクトのエンジニアリングを経験。その後、荷物預かりマッチングプラットフォームを展開するecboに転職し、AndroidやWebの開発経験を積む。2020年からグラファーへ。北九州市などの政令指定都市や中規模自治体を対象とした、行政向けプロダクト開発に携わる。

「1億2700万人に使われるサービスを作る」toB出身のエンジニアが行政システムを作るワケ

きっかけは、「人に使ってもらえるサービスを作りたい」という想い

——柴田さんは、グラファーに入る前はどんな仕事をされていたのでしょうか?

もともとは、法人向けの業務システムを作っていました。その後、AndroidやWeb開発に従事。そこからグラファーに転職しました。

——柴田さんが、法人向けシステム開発、アプリ開発を経て、なぜ行政向けサービスに行き着いたのか、とても興味がありました。行政向けサービスって、「固そう」とか「地味そう」というイメージを持つ方もいますが、柴田さんはどうして行政向けサービスを選んだのですか?

僕の中で大切にしている軸が、「使ってもらえるサービスを作りたい」ということだからです。グラファーのサービスは「行政向けサービス」といっても、実際にサービスを使うのは一人ひとりの市民です。つまり、何万人、何百万人のお客様に自分が作った製品を使ってもらえるということになります。例えば現在携わっているプロダクトでは、東京都港区がグラファーの製品を利用して、市民向けに住民票、戸籍、住民税、印鑑登録証明書、納税証明書といった証明書のオンライン請求を開始。このシステムは港区の全区民が対象となるので、約25万人の方がサービスを使う機会につながりました。

——文字通り「1億2700万人の国民」に使ってもらえるサービスを作れるということですね。

そうですね。エンドユーザーの人口だけというよりは、需要があって伸びている業界かという観点も重視しました。デジタル庁設立の流れで行政デジタル化が注目される中、グラファーの製品の導入は、数多くの自治体で急速に進んでいます。

「人に使ってもらえるサービスかどうか」「需要があって伸びている業界かどうか」という2点を重視して転職活動をしたという柴田さん。

——なるほど。「人に使ってもらえるサービスを作りたい」という背景にはどういった想いがあるのでしょうか。

エンジニアであればこういった経験をした方もいるかもしれませんが、僕の場合は、過去に「作ったサービスが日の目を見ないかもしれない」とか「プロジェクトの出口が見えない」という体験があって、それが、ビジネスとして成立させながらも、人に使ってもらえるプロダクトの開発に携わりたいと考える動機になりました。

入社後は、ユーザーインターフェースから作るプロジェクトにおいて、設計から実装までをリード

——入社後は、どういったプロジェクトを担当したのでしょうか?

市民や事業者が制度を探すためのポータルページの中に、ユーザーインターフェースを含む検索機能全体を新しく追加しました。コンセプト設計から実装までを一貫して担当してしました。バックエンドにはGoを、フロントエンドにはReactを用いています。

——約100万人の市民が住む政令指定都市を対象としたサービスですよね。2か月程度といった短期間で進められたと聞きました。どういった思想で設計したのでしょうか。

性能と実装速度をてんびんにかけながら、限られた時間の中で性能を最大限発揮できるように設計しました。グラファーの製品はSaaS型のため、多くの自治体で利用されるものです。そのためスクラッチで作り込むのではなく、横展開できるような仕組みを取る必要があります。しかし今回のプロジェクトには明確な期限がありました。そこで、必要な機能は落とさないようにしながらもユーザーの利便性を高められるような実装を心がけました。

プロダクト全体の観点を持ちながら、一つひとつの機能を実現していくことが求められる。

同じ目線でプロダクト作りに取り組む、社内の「BizDev」という存在

——グラファーに入ってみて、印象的だったことって何がありますか?

事業開発を担う「BizDev(ビズデブ)」のメンバーと、常に議論しながら製品作りに取り組めるのは、やりやすいと感じます。グラファーのエンジニアは、製品の企画・開発・運用に一貫して携わります。その際、BizDevのメンバーとエンジニアとが、同じ目線で問題解決に取り組めるのが、すごいところだと思っています。

※BizDevとは
BizDevとは一般に、事業開発と呼ばれるポジションです。営業とBizDevとの違いは、資産価値にコミットするのがBizDev、利益にコミットするのが営業です。

——グラファーのBizDevは、「顧客に価値あるサービスを提供する」という目線で仕事をしているという特徴がありますよね。

BizDevの貢献は本当に大きいと思います。エンジニアと対立するのではなく、同じ方向を向いているというか。BizDevでは、将来的に多くの自治体の問題解決につなげることを目指して、個別の自治体とコミュニケーションを取ります。一つの課題にとらわれるのではなく、全体を俯瞰してプロジェクトを進めるので、とある自治体の声を聞くと、とある自治体が不幸になるといったことが起きないようにしています。こういった環境は、長い目で見て価値あるものを提供しようと考えたときに、エンジニアとして「あるべき姿」を目指しやすい環境だなと感じます。

入社時、PCやモニター、椅子などの周辺機器は40万円まで好きなものが選べます。

——確かにグラファーのBizDevは、売上があがるという目先のことにとらわれず、「本当に市民のためになるか?」ということを考えていますね。ときにはお客様からの要望をはっきりと断ることもある。

そうですね。そのおかげで、今回担当したプロジェクトでも、性能を担保しながらも、「無理な形で機能をリリースする」といったことは起こり得ませんでした。プロダクト作りに集中できたので、BizDevメンバーにはとても感謝しています。

CEOとフラットに話せる環境

——柴田さんは入社してすぐ、CEOの石井さんともお仕事されてましたよね。どうでしたか?手厳しいなどはなかったですか?(笑)

入社してすぐに、グラファーの製品群のアーキテクチャ図を書く機会があって、その際にCEOの石井さんとコミュニケーションをとりながら進めました。CEOがコードを書く会社というと珍しいと言われますが、石井さんもReactからGolangをはじめとする、フロントエンドからバックエンドまでを担うエンジニアです。もちろん手厳しいとかそういったことはありませんでしたよ(笑)。

——グラファーはかなりフラットな組織だと評価されることが多いですよね。

そうですね。CEOとはいえ石井さんとも、ひとりのエンジニアとしてフラットにコミュニケーションを取ることができました。

——今後はどのようなことに取り組んでいきたいですか?

より使いやすい製品や、業務の核となるサービスなど、ビジネス上も役に立つようなサービスを作っていきたいです。グラファーのサービスをより一層、たくさんの人に役立つ製品に育てていけるように、開発に取り組んでいきたいと思います。

VP of Productの本庄さんと、柴田さん。エンジニアが集中できる環境に配慮して、執務スペースはパーテーションで区切られています。

編集後記に代えて(本庄さんから柴田さんへ)
グラファーでは、開発者にプロダクトマネジメント上の判断を任せたり、力量に応じて、担当してもらう製品や機能の規模や難易度を大きくしたりしています。
柴田さんは、開発ができるだけではなく、ビジネス観点やユーザー観点といったプロダクト全体に関わる観点を、高いレベルで持っています。だからこそ、短納期でも政令指定都市の要望にかなうレベルのプロダクトをリリースすることができたのだと思います。これからの活躍が楽しみです。

(※文中の敬称略。撮影時のみマスクを外しています。役職等は取材時点の情報です。)


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